白山周辺(石川) 大嵐山(1204m) 2024年5月2日(木)  カウント:画像読み出し不能

所要時間 3:45 スキー場(駐車箇所)−−4:01 橋−−4:09 林道−−4:33 間違った林道入口−−4:40 誤りに気付き戻る−−4:44 間違った林道入口−−4:48 林道分岐(鳴谷山方面)−−5:07 車道終点−−5:18 960m鞍部(遊歩道から登山道へ入る)−−5:54 大嵐山 5:57−−6:14 960m鞍部(遊歩道)−−6:21 車道終点−−6:36 林道分岐(鳴谷山方面)−−6:56 廃林道入口−−7:06 橋−−7:24 スキー場(駐車箇所)

場所石川県白山市
年月日2024年5月2日(木) 日帰り
天候快晴
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場スキー場リフト周辺に駐車余地あり
登山道の有無あり。ただし960m鞍部より先の登山道は道がやや薄い
籔の有無・白峰スキー場から大嵐山へ続く林道をつなぐ林道は百合谷から北側は完全に廃林道化して藪に覆われている
・960m鞍部より先は遊歩道から登山道に変わるが、この先は笹が被る箇所あり
危険個所の有無無し
冬装備6本爪軽アイゼン(未使用)
山頂の展望無し
GPSトラックログ
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コメント大嵐山登山口に続く百合谷沿いの林道入口は通行止めになっていたこと、青柳山にも登る予定だったため、白峰スキー場から百合谷を経由して大嵐山登山口に至る林道に繋がる林道経由で登る。大嵐山へ続く林道は斜面が崩れた箇所が数箇所あるが応急処置済みで登山口まで車両通行可能だが、今後の崩壊を防止する工事はまだなされていなかった。白峰スキー場からの道は百合谷まではどうにか普通車でも通行可能だが谷から先は完全に廃林道化して藪に覆われ、朝露でびしょ濡れになってしまった。大嵐山登山口から960m鞍部までは遊歩道で道は一級だが、鞍部より先は道が細くなり笹がはみ出して朝露でさらに濡れてしまった。ただし道ははっきりしていて迷うことはない。山頂は小さなピークがいくつかあり最高点不明。山頂には杉の大木がある




白峰スキー場中段に駐車 664m標高点から延びる林道を歩き始める
百合谷にかかる橋。えらく立派 橋の先から想定外の廃林道で朝露で濡れた藪に突入
大嵐山登山口に続く林道に乗る 標高750mで左に分岐する林道に誤って入ってしまう
400m程進んで地形が地形図と合わないことでミスに気付き戻る 元の林道に戻って左へ
砂御前山方面への林道分岐。今回は左へ カーブを繰り返しながら高度を上げていく
タムシバ 大嵐山登山口
大嵐山登山口から見た林道終点の広場。かなり広い
大嵐山登山口の案内標識。登山道はおまけで水芭蕉群生地への遊歩道がメインらしい
立派な遊歩道 たまには道が薄い箇所もある
960m鞍部で遊歩道と分かれて踏跡程度の登山道へ 奥のピークが大嵐山だろう
1017m標高点の肩。ここから道が少し良くなる イワウチワがたくさん咲いていた
標高1060m付近 標高1120m付近
標高1160m付近。倒木の迂回で道が分かりにくい 標高1180m付近
大嵐山山頂標識。最高点にあるわけではない 右奥の微小ピークが最高点に思えた
山頂と思えた微小ピーク。杉の大木あり 手製の山頂標識
西側の微小ピークにも杉の大木あり 960m鞍部の登山道分岐。壊れた標識が目印
オオタチツボスミレ 林道終点広場
ツボスミレ 砂御前山方面分岐
往路で誤って入ってしまった林道 ニリンソウがたくさん咲いていた
応急的に補修された路面 おそらく地滑り警報装置だろう
斜面が崩落して下部の林道に達している 次に登る青柳山
崩壊斜面はそのまま。これじゃ林道が通行止めのわけだ 廃林道分岐
入口だけ林道が生きているがすぐに廃林道化 最初の崩壊地。当時は補修の意思があったようだ
ここはまだ藪の状態がいい 路面を横断する沢で掘れている
もう路面に木が生えている 斜面崩壊箇所
看板があったが木が茂って珪化木は見えなかった 橋が見えてきた
百合谷にかかる立派な橋。この先の林道は生きている 橋から下流を見ている
橋から上流を見ている 橋の先の林道。どん詰まりなのに道は比較的良好
まだ雪が残る箇所も ネコノメソウ
ミヤマキケマンだろう スキー場に到着
ゲレンデを通る林道に駐車した


 ネットの情報では大嵐山は百合谷沿いの林道終点から夏道がある。ただし地形図の破線とは違って夏道があるのは764m標高点を経由してヘアピンカーブを繰り返して標高880mで終点となる林道の終点である。この上部の960m鞍部で地形図の破線と合流して山頂に到る。

 問題はこの林道が通行可能かどうか。今回の大型連休では林道が使えたのは奥獅子吼山くらいで、他は軒並み入口で車止めがあった。ここでもそれを覚悟で林道に向かったが案の定林道入口に車止めがあった。手で動かせるので入れないことはないが、トラブルに巻き込まれるのはごめんなので素直に歩くことにした。

 その前に隣の青柳山の偵察のため白峰スキー場に到る林道が入れるかどうか確認することにした。しかし何故か白峰スキー場の案内が無く、県道からの林道入口を見落としてしまった。カーナビで確認して橋を渡って対岸をしばらく山頂と逆方向に走り、分岐で左へヘアピンカーブ。こちらの方が広く本道に見えた。ここで車止めされているかと思ったら何も無く、それどころか雪解け直後に路上に積もった倒木等を道端に避けた整備の跡もあり、車の通行に支障は無かった。

 636m標高点でゲレンデに出るはずだが潅木藪に覆われて明らかに廃業した様子。これでは青柳山は藪漕ぎかも。でも林道はまだ先まで続いていて、ここから未舗装だが路面状態は良好で普通車でも走行可能であり、もしかしたら大嵐山に続く林道までこのまま車で入れるのでは?と期待できた。この林道を経由して大嵐山へ続く林道に車で入れればラッキーだ。それに大嵐山の次に青柳山に登る予定であり、移動時間が短縮できるので効率的だ。

 664m標高点で青柳山北西面のゲレンデに出るが、ここは藪に覆われずに低い草のままで現役のゲレンデらしく、どうやらスキー場は営業範囲を狭めたらしい。林道はさらに先に延びているが道のレベルが一段悪くなる。でもまだ普通車で走行可能なので入っていくが、泥濘や落石があって徐々に道が怪しくなってきたため百合谷に出る前にUターンしてゲレンデまで戻り、ここから歩くことにした。登山口に続く林道を下から歩くのと距離的には大差無いので大きなメリットは無いが、青柳山と合わせて登るなら意味がある。

 まだ暗い時刻に出発。今日は天気が回復して星空が見ている。気温は低くて+10℃くらいで半袖半ズボンでは寒いので、今日は長ズボンに長袖ウィンドブレーカ、その上に防寒と藪での防水を兼ねてカッパの上着を着た。まともな防寒具を着ても体が温まるまでの最初の30分くらいしか使わずその後はずっとザックの中だろうから、今回は防寒着らしい装備は持たなかった。

 出発してしばらくは百合谷へ基本的に下り道。道のレベルは橋までほとんど変わらなかった。しかし百合谷を橋で渡って対岸に達すると予想外の光景で、完全に廃林道化していた。通常、このようなどん詰まりの道でそのどん詰まりに何も無い場合は徐々に道が薄くなるのだが、今回はそれは無かった。いったい、何の目的で橋まで車で入るのだろうか? 釣り?

 予想外の藪の出現に大失敗を実感。これなら素直に林道起点から歩くべきだったと反省。しかしいまさら遅いのでこのまま藪に突っ込む。朝露がたっぷり付いて特に足元を濡らす。ここで面倒がらずにロングスパッツを着用すれば足の浸水被害を軽減できたと思うが、面倒なのでストックで藪の露を叩き落しながら進んだ。

 幸い、今でも林道の道形は残っていて藪はあっても危険箇所はなかった。廃林道で一番ヤバいのは路床が落ちて崖になってしまうこと。山側が崩れてデブリの押し出しになっているような箇所はまだマシだ(場合によってはこれでも充分にヤバい場合もあり得るが)。林道が車両通行不能になった原因箇所は、橋を渡って100mくらいで山からの押し出し、中間くらいにある沢水による溝、林道合流近くでの崩壊(ブルーシートによる応急処置跡あり)であった。

 廃林道の最後の崩壊箇所を覆ったブルーシートを乗り越えて大嵐山登山口に続く林道に乗る。当然ながらこっちの林道は舗装で道幅が広く良好な道であった。通行止めにする理由が最初は見えず、まだ雪が残っていて夏になれば通行止めが解除されるのかと思っていたが、少し進んで通行止めの原因が判明した。斜面が崩れている箇所が数箇所あり、道路上の土砂は取り除いたり路面が削られた箇所には応急的に鉄板が敷かれて車両通行可能にしてあるが、崩れた斜面はそのままになっていて大雨が降ったらいつ再崩壊するか分からない。特にこれから梅雨から夏の台風シーズンになって豪雨が降ると危険だろう。この斜面の処置が完了しない限りは公式に林道が開通することはないだろう。

 標高750m付近で左へ林道が分岐するが、ここを大嵐山への分岐と勘違いして入ってしまった。しかし道はダートになり急激に路面状態が悪化し、轍はあるが普通車で入れる状態では無くなったこと、林道が付いた地形が尾根上をジグザグに上がるのではなく斜面をトラバースするような形であることからルートミスが判明。地形図を見ると確かに標高750mで左に分岐する道があった。もっと良く地形図を見て歩くべきだった。

 元の舗装された林道に戻って少し登ると右へ入るダートの林道が登場。ここは砂御前山や鳴谷山の登山口に続いているので、いつの日かここへ入ることもあるだろう。今回は体力的な理由で止めておく。

 この分岐より上部は地形図どおりにヘアピンカーブの連続で標高を上げていく。林道終点は非常に広い広場で、その広場の縁にいくつか建物がある。当然ながらここに車は無い。林道終点は広場の南端で、大嵐山はそのまま広場の南縁をまっすぐ進んだ場所にあった。ここには案内図があるので分かりやすいが、図自体は地形図の表現手段とは全く違っていて、道の付き方が地形図上でどこなのか全く想像できない。等高線に相当する高低の表現が入っていないと本当に分かりにくい。でもまっすぐ進んで途中で右ということだけは分かった。この道は大嵐山登山道がメインというわけではなく、水芭蕉の群生地が目玉らしかった。

 階段が整備された広い遊歩道を緩やかに登る。周囲は背の高いブナ林で明るく気持ちがいい。そんな樹林の一角でガサガサと音がして大型動物が逃げたのが分かったが、主が何だったのかは藪が邪魔で見えなかった。しかし藪の音からして逃げた主は途中で止まったようだったので、おそらくカモシカだろう。カモシカは安全距離に達すると立ち止まってこちらをじっと見ていることが良くある。これが熊だったら止まることなく一目散に逃げ続けるのが常である(稀に例外もいるが)。こちらは熊避け鈴を鳴らしているし、不意の接近遭遇は無いだろう。

 標高950m付近で斜面を右にトラバース開始。情報どおりだ。そして960m鞍部を遊歩道が乗越える箇所で尾根上を右に進むのが大嵐山へのルートであるが、ここには案内標識は無かった。あの登山口の絵地図で右に入る箇所がここなのだろう。地形図を持つか事前にルートの情報を調べていないとここで遊歩道を直進してしまうだろう。手製のものでもいいのでここには大嵐山の案内標識が欲しいところだ。

 尾根に乗って登山道に入ると道のグレードが落ちて幅が狭くなり、周囲の潅木や笹がはみ出すようになる。大したことはないのだが、今は朝露で盛大に濡れているのでちょっとのはみ出しも鬱陶しい。上半身は防寒のためにカッパを着ているので濡れても問題ないが、下半身はジャージの長ズボンなので濡れてしまう(廃林道通過でもう濡れているが)。仕方がないのでロングスパッツを装着。それでも膝以上はカバーできないので、腕やストックで笹を分けながら進む。幸いにして笹のはみ出しが多い場所は限定されていて、大半は普通に歩けた。この標高でも杉が多く、その下は笹も潅木も無いので歩きやすい。

 登山道は薄い箇所もあるが見失うようなレベルではない。一箇所だけ2本の倒木が道を塞ぐ箇所だけが分かりにくかった。道が薄い割には表土が流出して滑りやすい赤土が露出した場所が多くあり、下りでは滑らないよう注意が必要だ。滑っても怪我をするような地形ではないが、衣類は間違いなく泥だらけになってしまうだろう。

 杉の植林帯を登りきって傾斜がなくなると微小ピークが数箇所点在する大嵐山山頂部に到着する。山頂標識があるが微小ピーク間の小鞍部に設置されていて正確な山頂を示しているわけではない。地形図を見ると三角点があるわけではないので最高点を自分で探す必要がある。微小ピークの中で杉の大木が生えたものが一番高そうに見えたので登ってみると手製の山頂標識があった。ここが一番高いのか明確ではないがまあいいだろう。周囲を良く見ると杉の大木は他にもあり、中には幹周りが3m以上あると思われるものも。ここに生えている杉は植林したのか天然物なのか判断できなくなった。これらの杉のおかげで展望は全く無かった。

 帰りは往路を戻る。帰りは明るいために廃林道の藪漕ぎも藪が薄いルートが一目瞭然で往路よりも苦労しなかった。往路では気付かなかったが橋の手前の廃林道の藪の中に解説標識があり、沢沿いに珪化木があるとのこと。ようは木の化石だ。この一帯は手取層群と呼ばれる恐竜化石が出る地層で、木の化石も出るとのこと。恐竜化石と言えば福井県だが、ここは石川県でも福井はすぐ隣である。地質的には同じであっても不思議ではない。残念ながら看板を設置した当時より木が成長したのか、珪化木があるはずの崖は見えなかった。帰りに林道の法面の崖も観察したが、それらしいものは見当たらなかった。まあ、素人では見分けはつかないだろうけど。

 橋を渡って現役の林道に復帰し、緩やかに登って駐車箇所のゲレンデに到着。日が高くなってカンカン照りだが、気温と湿度が低くて長袖を着ていてちょうどいいくらいだった。

 

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